こんにちは

今年の2月16日とても寒い日ですが、実験をしました。
実験レポートです。

建物の特徴として、大きな吹き抜けのある建売です。
性能は、断熱性能UA値0.52 C値0.9でした。

実験1
目的:冬の日射だけで室内温度があがるか?
結果:あがります

実験1日目 午前9:00に外気温が4.8℃でした。
建売なので無人状態で測定スタートし、室内測定開始時の2階床温度が9.9℃
吹き抜けがある2階床の最高温度が午後3時に21.6℃
1階の室内温度が14.5℃でした。

無人で調査をしたのですが、(人間も熱を発する)日射だけで室温があがる事の結果でした。

吹き抜けですが、1階と2階が数度の差はありますが、ほぼ同じ温度です。
1日目の実験開始時刻を見てほしいです。

実験2
目的:リビングに大きな吹抜があるが真冬に1階にあるエアコン1台で快適に過ごせるか?
結果:過ごせます

2日目の朝からエアコンをつけて室温の変化を測定
2階床ホールに日射からの熱取得も併せて室温の変化状況を調査しました。

11時頃からリビングのエアコンが弱運転をはじめ室温が一定になりました。
建売は誰も住んでいなく無人なので朝の室温は10.4℃から始まりますが、エアコン1台で1階の隅々まで同じような温度でした。

ところで、各部屋に設置されている給気グリルを触ってみると、外からの空気が入っている
のに、グリルからの温度は、あまり冷たさを感じません。
その秘密は熱交換気システムなのです。

弊社はパナソニック(株)製の熱交気調システムを採用しています。

熱交気調システムは、気密性の高い住宅の特性を活かした家全体の24時間換気を
行うシステムです。
熱交換気とは、排気の際に汚れた空気と一緒に捨てていた熱を給気時に回収して室内に
戻します。
熱回収により空調負荷を軽減でき、冷暖房コストを抑えます。また冬期では冷たい
外気を室温に近づけて給気をするので、冷たい空気が侵入する不快感を抑制します。
気密性・断熱性の高い弊社の住宅では、エアコンと換気のセットで、家の空気質向上を考えて設計しています。

3種換気ですと、せっかく冷やした(暖めた)空気をそのまま排気していますが、1種換気ですと、熱交換をした新鮮な空気が室内に取り込まれます。

 BELSの一次エネルギー計算の換気だけの数値ですと3種換気が有利なのですが
家全体でみると、『暖房のがとても効いている感じがするのも、体感を通じて良くわかります』
OB様宅にお邪魔すると、とても快適ですと、お声をかけていただいています。

電気代が高い現在、1種換気がおすすめです。

現在、40度と猛暑の日もあり、暑い外気をそのまま室内に入ってきたら、せっかくの冷えた室内が暖まってしまいます。電気代って勿体なくないですか?
パナソニック製の熱交気調システムには、IAQ制御という特長があります。
IAQとは室内空気質(IAQ:Indoor Air Quality)の事で、空気質を改善し、
健康・快適な生活に貢献したいと思っています。

IAQ制御とは最適を自動制御します。
是非新築時のご検討項目として是非!

以下、メーカーさんの資料です。

IAQは2モーターです。 排気側と吸気側で二つのモーターを動かしています。

仮に吸気側や排気側で1モーターですと、室内空気環境が一方的に負圧だったり陽圧だったりしてしまうものです。

快適な空気環境を保つためには必要だと思います。

最後に、1日目終了時から2日目開始時の温度に注目してほしいです

外気温が、1日目 9.6℃から 翌朝 3.7℃まで下がるのですが、室温は 14.5℃から 10.4℃までしか下がらない結果です。

夜間は無人のこの建物です。空調にかかる電気代が高額にならないようなイメージですね。

もっと掘り返すと計測初日、外気温が4.8℃ですが、室内の温度は13.5℃。

建売で無人なので計測開始時から暖かいって、これって断熱材の力ですね

1種換気 是非とも、ご検討ください
以上 設計部通信でした。

良い週末を!